■ 平成21年度の研究進捗状況
センサーサブシステム及びデータ管理サブシステムの充実、分析サブシステムの本格的立ち上げを行った。
1)センサーサブシステム:二次元バーコード
管理の対象となる物品(温湿度データロガー181台、毛髪温湿度計68台、調湿剤879カセット、除加湿器104台など)へ二次元バーコードを貼付け、
使用場所や使用期間などの一元管理に向けた取り組みを開始した。博物館平面図面に各機器の設置場所情報を入力し、全館内に設置してある物品や場所の評価を、PC上ですぐに確認することが可能になった。
2)データ管理サブシステム:文化財所在管理システム
包括的保存システム上で文化財情報を保管する場所。博物館が管理する作品の状態と修復記録を記載した紙の保存カルテを電子化し、
PCで情報をオンデマンドに確認することが可能となった。保存カルテの電子化は平成21年度時点で7885件が完了している。
3)分析サブシステム:展示場所ごとの環境データの一元管理
自動的にその場所の環境レベルを診断、評価する実験を開始した。従来、当該作業は一つ一つのデータを手作業による処理で行ってきたものである。またその結果を報告書にまとめる機能についても運用を開始した。
4)文化財の位置情報管理の本格運用に向けて、文化財に添付する二次元バーコードの仕様を決定した。
5)学会などにおいて研究の一部について発表を行った。