ミュージアム資料情報構造化モデル


2005年12月16日

作成:東京国立博物館 博物館情報処理に関する調査研究プロジェクトチーム




概要

この文書では、美術館・博物館(以下ミュージアム)における歴史・民俗・考古・美術の 各種資料がもつ情報とその記述をモデル化する。このモデルは各ミュージアムにおいて 資料情報システムを開発する基盤として、またミュージアム間での資料情報共有のための データ形式を開発する基盤として利用されることを目的としている。

モデルは理解しやすさのためと実装への依存をなくすために、 属性項目を列挙してそれら属性の性質を説明する形式をとった。 各属性にはさらに詳細要素が定義されており、精粗の差をある程度吸収できるよう設計してある。 また属性の値となるものの内、さらに構造化すべきものを型としてまとめた。

本文書の位置付け

本文書はミュージアムにおける効果的な情報処理・情報共有を主な目標とする 博物館情報処理に関する調査研究プロジェクトチームにより作成された草案である。 本文書では資料情報構造化モデルを扱うが、このモデルに基づいた情報共有のための メタデータ・スキーマ等より実装に近い仕様については別の文書で提案される予定である。

目次


対象と範囲

本モデルが対象とするのは美術館・博物館における歴史・民俗・考古・美術等の各種資料であり、 ほとんどが移動可能な人工物であることが想定されている。 すなわち、鉱石、生物標本といった自然史資料や寺院などの建造物、 および無形文化財は、本モデルで記述することは可能かもしれないが、 モデルを設計する上での前提とはしていない。

モデルの中心は一般に収蔵品と言われるような、いわゆる一次資料である (以下、単に「資料」というときはこの一次資料をさす)。 したがって参考文献や収蔵品の写真といった二次資料の情報については、 このモデルでは資料からの参照に必要なだけの分析にとどめている。 しかし収蔵品として扱われている貴重書や作品としての写真はモデルの対象である。 ある物品が収蔵品・一次資料として扱われるか否かは運用する組織によって決定されるが、 モデルは資料の一部ではなく全域をカバーし、資料の管理に活用されることを想定している。 また資料の情報には博物館の業務と密接に関わる項目もあるが、博物館業務の具体的な詳細 (購入の計画や承認、契約、広報といった) には立ち入らない。

資料情報の管理にはコンピュータが利用されることを前提としているが、 モデルは特定の実装には依存しない。また以下については本モデルでは規定しない。

階層的な記述

資料情報の記述は各資料ごとに作られるが、記述の対象となる単位は 必ずしも一定でない。そこで本モデルでは複数のレベルの記述を許容する。 ここでは記述の対象となる資料のまとまりを「記述単位」と呼ぶ。 これは情報システム上で実現されるレコードの単位と考えてもよい。

情報システム全体の基準となる記述単位の系は組織ごとに決められる。これは一まとまりの物品として 管理される単位で、通常は資料の受入時に番号・記号 (「物品番号」「収蔵品番号」といった) が付与される単位となる (以後「受入単位」と呼ぶ)。 ただし異なる受入単位の間には階層的な関係はないものとする。

一つの記述単位に対して、その構成部分をさらに 1つ以上の記述単位とすることもできる。これらの記述単位は 受入単位を根とする階層構造を形成する。 また一つの受入単位の配下にある記述単位をすべて集めたとき、 それらの間には階層構造が一意に決まる (階層の形に複数のパターンがあってはならない)。


図1. 記述単位の階層

構成部分を独立した記述単位に分割する場合には、 物理的なまとまりをその他の属性 (時代や作者などといった) よりも優先する。 従って、物理的にわかれている複数の物体から一部分ずつを取り出して、 これをまとめて一つの記述単位とすることはできない。 逆に、物理的には一体であってもこれを複数の記述単位に 分割することは可能である。

ある記述単位の構成部分のうち、一部だけを独立した記述単位として 分割することもできる。この場合、残りの構成部分は暗黙のまとまりを形成する。 暗黙のまとまりは記述単位ではないので、配下に記述単位をもつことはできない。


図2. 暗黙のまとまり

記述される情報は、その記述が対象とする記述単位の情報である。 ある記述単位が下位レベルの記述単位をもつ場合、それには配下の記述単位の情報を 合成・結合したものが記述されているとみなすことができる。

本モデルでは、このように構成された一つ一つの記述単位に対して 実際の記述が対応するものとする。 また資料は記述単位に分割されたものとして扱う。

情報の履歴的性格

資料についての情報はすべて、資料が制作されてから現在にいたるまで 様々なイベントを経て発生または確定してきたものと考えることができる。


図3. 情報とイベント

通常、資料に対して固定的な属性と考えられているものでも、それが現在知られているような 内容になるまでには、必ず何らかのイベントを経ている。 したがってまた、将来的には追加されたり変化したりする可能性がある。 例えば計測値は、それが計測された時点での値であり、修復などのイベントを 経て変化することがある。また形状も、もとは掛幅であったものが額装に 変更されるといったことがある。あるいは物品番号や名称または分類なども、 ある時点で付与されたものであって、変更されることがある。 材質、技法や制作の時期、制作者なども制作というイベントによって確定すると 考えることができる。

さらにイベントの発生には、必ずある時点または期間といった時間的性質がある。 またイベントは通常ある特定の場所で起こるものであるから、空間的な性質も持つ。 イベントは多くの場合人や組織といった何らかの行為者によって引き起こされる。 人為的に起こされたイベントの場合、そのイベントに関わる文書が 作成される場合もある。不明な場合も含めて、資料に関わるイベントには このように時期、場所、行為者、文書という4つの要素が関係している。

しかしながら実務的には、すべての情報をイベントの履歴として扱うのは困難であり、 必要以上に冗長でもある。そこで本モデルでは、すべての属性について 履歴的性格を記述することを前提としない。そのかわりに、通常履歴的に扱うのが 妥当であると考えられるものについてのみ、モデルの中に履歴的属性を明示することとする。 ただし履歴的性質はすべての属性に含意されているので、 機関によって、または資料の分野によって、必要に応じて履歴的性質を含む記述形式に 展開して運用することも考えられる。


図4. 短縮と展開

また例えば業務のスケジュールを管理するようなシステムと資料データベースを 連動する場合には、予定されているイベントの枠組みとして 履歴的属性を用いることができる。この場合には予定どおりにイベントが終了した後に 履歴としてデータが蓄積できるようなシステム構成が考えられるだろう。

属性と詳細要素

本モデルで対象とする資料の属性を示す。各々の属性は便宜的に4種類の性格に分類してある。 各属性は後述する詳細要素によってさら細かく記述することが可能である。

資料情報の属性一覧
性格 属性名役割
識別・特定 1 識別子 記述単位を一意に識別する記号、番号。
2 資料番号 組織によって資料に付された記号、番号。
3 名称 資料の名前、呼称、タイトル。
4 分類 資料の分野、種別。
5 用途 民俗・考古資料などで資料が本来持っていた機能。
6 様式 資料が作られているスタイル、流派。
物理的特性 7 品質形状 「材質」「技法」「形状」をまとめて記述する。 この3つをそれぞれ記述する場合は省略。
8 材質 資料を構成する材料、材質。
9 技法 制作に用いられている技法。
10 形状 資料の形状の類型。
11 員数 資料の数量、点数。
12 計測値 数値で表現できる計測値。寸法や重量。
13 部分 資料の部分、下位の記述単位への参照。
14 保存状態 資料の保存状態。
15 付属品 資料に付属する物品。付属文書や箱。
16 印章・銘記 資料に直接書き込まれた文字や印。
履歴 17 制作 資料の制作、成立に関する情報。
18 出土・発見 資料の出土、発見に関する情報。
19 来歴 資料の伝来、所有、使用の歴史。
20 取得 購入、寄贈などにより資料が管理下におかれることになった際の記録。
21 整理・処分 移管、売却、破壊、盗難などにより資料が管理下におかれなくなった際の記録。
22 受入 寄託、借入などにより資料を受入れた際の記録。
23 調査 資料の調査履歴。
24 修復 資料の修復履歴。
25 展示 資料を公開した際の記録。
26 所在 資料が保管されている場所。収蔵庫、貸出先などを含む。
27 価格評価 資料に対する価格評価の履歴。
28 受賞・指定 資料が受けた賞の履歴や文化財指定の履歴。
関連・参照 29 権利 所有権、著作権、複製権など権利についての記述。
30 関連資料 他の資料への参照。関連する記述単位への参照も含む。
31 文献 関連する文書、刊行された図書、論文等への参照。
32 画像 写真などの視覚的二次資料。
33 記述ノート その他の情報についての文章による記述。
34 記述作成 記述の作成者、変更歴など。

以下ではそれぞれの属性について出現回数、定義とコメント、簡易例、詳細要素を列挙する。 出現回数には必須/任意の別、反復の可/不可が含まれ、また統制語彙の使用について言及する。 簡易例は詳細要素を使わずに記述する場合の簡易記述の例である。 システムが詳細要素を使用していれば、詳細要素から簡易記述を作成することが可能となる。 詳細要素を持たない属性の場合、簡易記述のみを用いる(例えば「識別子」)。 詳細要素を使用するか否かは特に指示のない限り任意であるが、履歴を示す属性のように 必ず詳細要素を用いなければならないものもある。 詳細要素の任意/必須の別は、その属性において詳細要素を用いる場合にのみ制約となる。 必須の属性・詳細要素の内容が不明である場合には(例えば制作者が不明)、不明であることを明示する。 組織や分野によって、属性や詳細要素を拡張することができるが、 モデルに基づく情報共有のためには、このモデルで示されている構造に変換することが求められる。

統制語彙は特定の用語集を前提としていない。 明示的であれ暗黙的であれ、組織内での一貫した用語の使用を推奨していることを示す。

詳細要素の表では要素名、出現回数、定義とコメントおよび型が示される。 は詳細要素の値として記述される情報の形式を示している。 すなわち時期や行為者などのように、多くの詳細要素の値となるものを型として別にまとめたものである。

1. 識別子

- 必須、一意

記述単位をシステム内で一意に識別するために付与された番号・記号。 記述単位そのもののシリアル番号にあたるもので、資料番号とは独立に付与される。 第一義的にはシステムが処理のために利用するものである。 また識別子の付与は館ごとに行われるものとする。

データの相互運用を行う場合には館ごとに付与された識別子が弁別できるよう 調整する必要があるが、その具体的な方法についてはデータ記述のための メタデータ・ボキャブラリに関する文書で示す。

- 簡易例: 8723, A-540

- 詳細要素: なし

2. 資料番号

- 必須、反復可

人間が資料を識別するために付与された番号・記号。 物品番号や収蔵品番号とも呼ばれる。 枝番を含めてもよいが、記述単位の間の階層関係は資料番号の枝番ではなく「部分」によって示す。 出版された図版目録の目録番号や図版番号などはこれには使用せず、参考文献に記述する。

複数の番号体系が存在する場合繰り返してよいが、その場合は どの番号体系によるものかがわかるよう詳細要素「タイプ」を用いる。 資料番号は館内で用いられるものとする。借入・移管などで参考のため 他館の資料番号を記録したい場合には「受入」に記録する。 また複数の番号が付与されている場合には主たる番号を決めておく。

- 簡易例: 考17-2,F-148-2-2-1

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
2-1 資料番号 必須 付与された番号。
例) 考17-2,F-148-2-2-1
2-2 タイプ 必須* 複数の資料が用いられる場合、番号が示す体系。 複数の番号がついている場合には必須。
例) 受入番号,収蔵品番号,旧台帳番号, 寄託番号
2-3 日付 番号が付与された日付。 日付

3. 名称

- 必須、反復可。一般名には統制語彙推奨。固有名には典拠使用を推奨。

資料に与えられた名称。美術品のタイトルのような固有名も、 民俗資料における用具の種類のような一般名も含まれる。 固有名が複数存在する場合は、用例が確認できる典拠への参照が含まれることが望ましい。 このとき、一つの名称につき典拠は一つ示されていればよい。 また複数の名称がある場合には主たる名称を決めておく。 名称タイプは例えば「無題」などの場合、それが作家によってつけられたのか、 単にタイトルが不明であるのかを示すために使用することができる。

- 簡易例: 如意輪観音像,萌黄威大鎧,壷形土器,立てる女

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
3-1 名称 必須 名称。
例) 如意輪観音像,萌黄威大鎧,壷形土器,立てる女
3-2 名称タイプ 名称の種類。
例) 作家による,受入時,目録,文化財指定名称
3-3 名称典拠 名称が明記されている特定の文書への参照。
例) 東京国立博物館収蔵品目録,物品管理台帳,明治期万国博覧会美術品出品目録
文書

4. 分類

- 任意、反復可。

資料の類型を表す分類、種別。資料に対して個別に与えられるのではなく、 組織ごとに、または部門ごとに体系的に与えられるもの。 複数ある場合には、その分類体系を示す分類タイプを記述する。 階層的な分類を使用している場合には、区切り文字を定めるなどして 大分類から小分類へ、すべての階層を記述する。

- 簡易例: 絵画/真蹟/日本/大和絵,考古/縄文,彫刻

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
4-1 分類 必須 資料の類型を表す分類、種別。
例) 絵画/真蹟/日本/大和絵,考古/縄文,彫刻
4-2 分類タイプ 分類が拠っている体系。
例) 京都国立博物館図版目録,物品管理簿

5. 用途

- 任意、反復可。統制語彙を推奨。

特に考古・民俗分野において、資料がもともと用いられていた用途や、 本来持っていた機能。

- 簡易例: 婚礼用具

- 詳細要素: なし

6. 様式

- 任意、反復可。統制語彙を推奨。

資料の特徴によって区別される歴史的・地理的または系譜的な類型、流派、運動。

- 簡易例: 柿右衛門,狩野派,印象主義

- 詳細要素: なし

7. 品質形状

- 任意、反復可。統制語彙を推奨。

下記の「材質」「技法」「形状」をまとめて記述するための属性。 すでに運用されているデータベースにおいて上記3つの各属性が分離されていない などの理由により、個別に記述することが困難な場合に使用する。 可能であれば「材質」「技法」「形状」それぞれを使用することが望ましい。 またそれらを使用する場合には品質形状を省略してよい。

- 簡易例: 木造寄木造 玉眼 坐像,紙本 墨書 巻子

- 詳細要素: なし

8. 材質

- 任意、反復可。統制語彙を推奨。

資料を構成するに使われた材料・材質。

- 簡易例: 紙、ヒノキ、金

- 詳細要素: なし

9. 技法

- 任意、反復可。統制語彙を推奨。

資料の制作に使われた技法。技法を示す用語に材料が含まれていてもよい。 この場合、意味の上では材質と重複することもある。

- 簡易例: 紙本墨書,絹本着色,研出蒔絵,四分一銀,カンバスに油彩

- 詳細要素: なし

10. 形状

- 任意、反復可。統制語彙を推奨。

資料の外形や装丁、またはフォーマットの種類。収蔵・保存、移動、展示など、 資料に対して物理的にアクセスする際に、取り扱いを計画するのに有用な情報。

- 簡易例: 巻子装,額装,VHSビデオテープ(NTSC)

- 詳細要素: なし

11. 員数

- 必須、反復不可

資料に含まれる点数。構成部分の点数を合算する。 コレクションの合計点数の算出など、計算に用いる場合は詳細要素を利用する。 資料の点数をどのように数えるかは館ごとに決めておく。 大量の一括資料については概算でよい。出土した多量の破片なども同様とする。 これら不定の数について詳細要素の数値を適用する場合の方針も 館ごとに決めておく。

考古資料において復元1固体分が破片として3片ある、というような場合でも 点数の算出方法は館ごとの方針によるものとする。 ただし上述のような事情を詳細要素の員数として記述してもよい。

- 簡易例: 1幅,2口,1具,7巻2通,43点

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
11-1 員数 必須 表示用の文字列としての員数。
例) 7巻2通,43点,約2000点, 3片(1個体分)
11-2 数値 必須 数値。表示用の文字列で助数詞が異なるために「7巻2通」などとなっている場合、 これを合算して計算に使えるよう数値のみを記述する。
例) 9,43,2000, 1
数値

12. 計測値

- 任意、反復可。統制語彙を推奨。

数値として表現可能、計測可能な資料の性質。 資料の種類によって計測する次元や基準は異なる。 詳細要素を利用する場合は計測部位ごとに単位を記述する。

- 簡易例: 縦205cm, 径15cm,重量1.5kg,2時間53分

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
12-1 次元 必須 計測の方位、次元。用途によって、同じ方向でも異なる部位を計測する場合が あるかもしれない(例えば展示と梱包では計る場所が違うだろう)。 用語の選択には注意が必要。
例) 高,幅,横,口径,重量
12-2 数値 必須 計測された数値。
例) 22.5,945
数値
12-3 単位 必須 数値の単位。
例) cm,mm,kg,分

13. 部分

- 任意、反復可。

構成部分についての記述、および下位の記述単位への参照。 ここではごく簡単な記述のみを許容する。部分についてより詳しい記述が必要であれば 部分ごとに下位の記述単位を作成して、そちらに記述する。

- 簡易例: 蓋,身,光背

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
13-1 部分名称 必須 部分の呼び方。
例) 上巻, 蓋,身,光背
13-2 部分記述 部分についての簡単な記述。材料、技法、計測値などに言及してもよい。
13-3 参照識別子 下位の記述単位への参照。下位の記述単位がある場合に用いる。
例) 3423,211
識別子

14. 保存状態

- 任意。履歴として反復可。

資料の保存状態。保存状態は変化の記録が重要であるため、日付をつけることが望ましい。

- 簡易例: 良好,要修理,左上に剥落あり,全体にカビ,底面に虫損

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
14-1 保存状態 必須 保存状態の良・不良を示す短い用語や記号。統制語彙を推奨。
例) 良好,要修理
14-2 概要 文章による保存状態の表現。
例) 四隅に強い変形,全体にしみ,表装が脆弱化
14-3 日付 保存状態を確認した日付。 日付

15. 付属品

- 任意、反復可。

資料に付属している物品、資料の本体に対して従属的な物品。 あるものを「部分」とするか「付属品」とするかは記述作成者の判断による。

- 簡易例: 桐箱,額,添状

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
15-1 付属品名称 必須 付属品。
例) 桐箱,額,添状
15-2 付属品記述 付属品に関する注記。資料本体との関係や、書かれた文字など。
例) 像内納入
15-3 参照識別子 付属品を独立した記述単位にした場合、その記述単位への参照。
例) 23087
識別子

16. 印章・銘記

- 任意、反復可。

資料本体に直接書き込まれた文字、捺された印などについての記述。 可能な限り書かれているとおりに記述する。

- 簡易例: 左下に「M.H.」のサイン,裏面に「ABC」の刻印

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
16-1 印章・銘記 必須 書かれている文字。利用不能な文字で書かれている場合は翻字する。
例) I.A.,老斉
16-2 タイプ 印章・銘記の種別、方法。統制語彙を使用。
例) サイン,朱文長方印,刻印
16-3 位置 印章・銘記が記されている位置。
例) 左下,裏面

17. 制作

- 人工物であれば必須、反復可

資料の制作、成立に関わる情報。制作とみなせるような出来事が複数回あった場合には反復可。

- 簡易例: なし。必ず詳細要素を使用。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
17-1 制作事情 制作目的等についての文章による記述。
例) 東京美術学校卒業制作
17-2 制作者 必須 資料の制作、製造に直接かかわった人物やグループ。 行為者
17-3 時期 必須 資料が制作、製造された時期。可能な限り特定的に記述する。 時期
17-4 場所 資料が制作、製造された場所、地域。可能な限り特定的に記述する。 地域
17-5 文書 制作に関する公式な文書記録。
例) レプリカ制作報告書,記念像制作報告書,『温知図録』
文書

18. 出土・発見

- 任意、反復可

出土や発掘、発見など、自然状態からの資料の収集に関する情報。

- 簡易例: なし。必ず詳細要素を使用。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
18-1 収集方法 必須 収集方法の別。
例) 発掘,発見
18-2 収集者 必須 収集を行った人物やグループ。 行為者
18-3 時期 必須 収集が行われた時期。 時期
18-4 場所 必須 収集が行われた場所、遺跡。 地域
18-5 文書 収集に関する公式の記録文書、報告書。
例) 発掘調査報告書
文書

19. 来歴

- 任意、反復可

所有、使用など資料の歴史に関する記録。所有権の移転のような瞬間的なイベントではなく、 資料を所有・使用していた期間全体について記述する。 所有権の移転のような事情についての説明は、 ある所有期間の直前の出来事について「事由」として示す。

館が取得する直前の所有歴については 「取得」の取得元と重複することがありうる。

- 簡易例: なし。必ず詳細要素を使用。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
19-1 タイプ 必須 記録する来歴の種別。
例) 所有,使用
19-2 事由 任意 所有、使用などに関する簡単な説明。
例) ○○から購入
19-3 関係者 必須 関係した人物やグループ。 行為者
19-4 時期 必須 使用、所有などの期間。 時期
19-5 場所 所有されていた地域、使用されていた場所。 地域
19-6 文書 由来を示す記録文書。 文書

20. 取得

- 取得した資料については必須。通常は反復しない。

購入、寄贈などにより資料が館の管理下におかれることとなったときの記録。 所有権の移転や管理換を含み、通例「所蔵」と呼ばれる状態になること。 寄託や借入については下記の「受入」を使う。同一の資料が複数回管理換されたり、 一度整理・処分された資料が再度取得された場合には反復してよい。

取得の際に必ずしも所有権の移転が伴うとは限らないため、法的な所有者などについては「権利」に記述する。

- 簡易例: なし。必ず詳細要素を使用。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
20-1 取得方法 必須 資料を取得した方法の別。
例) 購入,寄贈
20-2 取得元 以前に資料を管理していた人物、グループ。 行為者
20-3 価格 購入等の価格。
20-4 通貨 価格の通貨。
20-5 日付 必須 資料を取得した正式な日付。 日付
20-6 文書 資料の取得に関する公式の記録文書。 文書

21. 整理・処分

- 任意。通常は反復しない。

資料が館の管理下に置かれなくなった出来事の記録。移管、売却、廃棄、盗難などを含む。 同一の資料について繰り返し取得、処分が行われた場合には反復可。

- 簡易例: なし。必ず詳細要素を使用。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
21-1 整理・処分方法 必須 整理・処分方法の別。
例) 移管,売却,廃棄,盗難
21-2 移転先 資料が移転した先。 行為者
21-3 日付 必須 資料が整理・処分された日付。 日付
21-4 文書 資料の整理・処分に関する公式の記録文書。 文書

22. 受入

- 取得以外の形で管理する資料について必須。同じ物品が繰り返し受入れられた場合は反復可。

借入や寄託によって一時的に(期間の長さ、期限の明示的な指定の有無にかかわらず)館が 保管している資料について記録する。

- 簡易例: なし。必ず詳細要素を使用。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
22-1 受入方法 必須 資料の受入方法の別。
例) 寄託,借入
22-2 受入理由 資料を受入れた理由、事情についての説明。
例) 調査のため,「○○」展出品のため
22-3 貸出・寄託元 資料の貸出・寄託元。貸借にあたって責任のある主体は、必ずしも所有者とは限らない。 所蔵者として表示する必要があれば「行為者」型の表示文字列を使う。 行為者
22-4 貸出・寄託元番号 資料の貸出・寄託元によって資料に付与された番号・記号。
例) 奈良国立博物館 123
22-5 期間 必須 受入の期間。終了期限が決まっていない場合もありうる。 期間
22-6 文書 受入に関する公式な記録文書。 文書

23. 調査

- 任意、反復可。

資料を直接的に調査した履歴。

- 簡易例: なし。必ず詳細要素を使用。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
23-1 調査事由 必須 調査の行われた理由、事情についての簡単な説明。
23-2 調査者 必須 調査を行った人物またはグループ。 行為者
23-3 期間 必須 調査が行われた日付や期間。 期間
23-4 文書 状態調書や調査報告など調査に関する記録文書。 文書

24. 修復

- 任意、反復可。

資料が修理、修復された履歴。

- 簡易例: なし。必ず詳細要素を使用。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
24-1 修復事由 必須 修復箇所・内容などについての簡単な説明。
24-2 修復者 修復作業を実施した人物またはグループ。 行為者
24-3 期間 必須 修復の日付または期間。 期間
24-4 文書 修復報告書など、修復に関する公式な記録文書。 文書

25. 展示

- 任意、反復可。

資料を公開、展示した記録。展覧会への出品の履歴であると同時に、 実際に展示が行われた期間の記録ともなる。

- 簡易例: なし。必ず詳細要素を使用。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
25-1 展覧会名 必須 展覧会の名称。常設展示などで特定の名称がついていない場合は 館ごとにこれらの呼び名(「平常展」「常設展」など)を記す。
25-2 開催期間 必須* 展覧会の開催期間。常設展示は省略可。 期間
25-3 展示期間 必須 資料が実際に展示されていた期間。 期間
25-4 会場 必須 展示・展覧会が行われた会場の名前。常設展示など館内での展示の場合は 館名に展示室などの場所を加えても良いが、詳細な展示場所についての記録は「所在」を使う。
25-5 文書 展観目録を含む、展示についての公式な記録。 文書

26. 所在

- 必須。反復可。

資料が存在する場所。通常は収蔵庫か展示室だが貸出中であれば貸出先を記録。 「現所在」は今現在ある場所を示し、「収蔵場所」はその資料に割り当てられた 収蔵庫内の場所をしめす。

- 簡易例: なし。必ず詳細要素を使用。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
26-1 所在タイプ 必須 現在の所在の種別。
例) 展示,貸出,保存修復室
26-2 収蔵場所 資料に割り当てられた収蔵庫内の場所。恒久的に展示室において展示される資料であれば 展示室や棚の場所。野外展示の彫刻なども同様に展示場所となる。 室、棚など可能な限り特定的に記述する。
26-3 現所在 必須 現在資料がある場所。貸出中には貸出先を明記。
26-4 貸出先 必須* 貸出中であれば必須。 行為者
26-5 期間 必須 所在の機関。収蔵庫内にあって次の移動が予定されていない場合は 終了日付が未定となる。実際に移動されれば移動日がその所在の期間の終了日となる。 期間

27. 価格評価

- 任意、反復可。

資料の価格を評価した記録。価格評価が行われるごとに繰り返してよい。

- 簡易例: なし。必ず詳細要素を使用。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
27-1 評価事由 価格評価が行われた事情、理由についての簡単な説明。
27-2 評価額 必須 算定された価格。
27-3 通貨 評価額の通貨。
27-4 評価者 評価を行った主体。 行為者
27-5 日付 必須 評価が行われた日付。 日付

28. 受賞・指定

- 任意、反復可。

資料が賞の受賞対象や、文化財指定の対象になったことについての記録。

- 簡易例: なし。必ず詳細要素を使用。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
28-1 タイプ 必須 賞、指定の名称。略称は用いない。
例) 国宝,山口県指定重要文化財,安井賞
28-2 番号 賞、指定において付された番号、記号等。
28-3 日付 受賞、指定を受けた日付。 日付

29. 権利

- 任意、反復可。

資料に直接関わる権利。所有権、著作権、複製権など。 ここには消尽していない権利について記述する。 たとえば所有権については「現在の所有者」のみを記述し、過去の所有者の履歴は 「来歴」に記録する。その他の過去の権利についても、もし必要があるならば「来歴」に記述する。

いわゆる所蔵者、所蔵館は必ずしも所有権の保持者とは限らないので注意が必要。

- 簡易例: ○○氏所蔵,著作権は2030年まで遺族が保持。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
29-1 権利タイプ 必須 権利の種別
例) 所有権,著作権
29-2 権利保持者 必須 権利を保有している人物またはグループ。 行為者
29-3 期限 著作権保護のように権利が期限付きのものである場合、その期限。 日付
29-4 注記 権利に関する注記。

30. 関連資料

- 任意、反復可。

関連する資料の記述単位への参照。複製・レプリカである場合、原本を関連資料として記述する。

- 簡易例: A-324の摸刻

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
30-1 タイプ 関連の種別。
例) 下図,原作
30-2 識別子 関連する資料の記述単位の識別子。 識別子
30-3 注記 文章による簡単な説明。

31. 文献

- 任意、反復可。

資料に関連する文献資料や文書。他の属性の詳細要素として記録可能なものは、 なるべくそれぞれの属性の詳細要素とする。特定のイベント等と関連しない一般的な 参考文献、目録、レゾネなどがここに記録される。

- 簡易例: 『東京国立博物館ニュース』第670号,

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
31-1 書誌 必須 文書、文献の基本的な書誌的事項。 文書
31-2 タイプ 資料と文書との関連の類型。
例) 参考文献,修復ファイル,図版目録
31-3 番号等 図版番号やページ番号、目録番号のような、ある文献内部で資料に割り当てられた番号。

32. 画像

- 任意、反復可。

資料を撮影した画像への参照。

- 簡易例: 1002(フィルム番号)

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
32-1 画像識別子 必須 管理されている画像の識別子。フィルム番号
例) C00012
32-2 タイプ 画像の種別。
例) 4x5 ポジフィルム,デジタル撮影
32-3 作成者 資料の撮影などにより画像を作成した人物またはグループ。 行為者
32-4 作成日 必須 画像を作成した日付。 日付
32-5 著作権 画像に著作物性がある場合、その著作権に関する注記。
32-6 注記 撮影部位、フィルムの保存状態などについての注記。
例) 左側面,赤ヤケ

33. 記述ノート

- 任意、反復可。

文章による様々な記述。公開される解説文のようなものでも、内部的に利用するメモでもよい。

- 簡易例: なし。必ず詳細要素を使用。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
33-1 タイプ 記述ノートの種別。
例) 館内メモ,200字解説
33-2 記述ノート 必須 文章による記述。
33-3 作成者 必須 記述を作成した人物またはグループ。 行為者
33-4 日付 必須 記述が作成された日付。 日付
33-5 引用 記述が引用されたものであったり、後から出版された場合、引用元などの文書。 文書

34. 記述作成

- 必須。反復可。

記述単位の記述を作成・更新した記録。必要に応じて備考欄に詳しく記述する。

同一の資料を記述するために(自館・他館を問わず)既存の記述をコピーして作成した場合には、 必要に応じて源泉記述識別子によって元の記述を参照できる。 コピー元が他館のものであれば、館を示す接頭辞などをつけておく。

- 簡易例: なし。必ず詳細要素を使用。

- 詳細要素:

番号要素名出現回数定義とコメント
34-1 作成・更新者 必須 作成・更新した人物。 行為者
34-2 日付 必須 記録を作成・更新した日付。 日付
34-3 源泉記述識別子 コピー元の記述の識別子。
例) 東京国立博物館:26541
識別子
34-4 注記 作成、更新の事由を文章で記述。
例) 採寸の結果計測値を変更

型は、各属性の詳細要素の値となるデータの記述の枠組みである。 行為者、文書、地域については属性と同様、それぞれに詳細要素を列挙する。

数値、識別子

数値は計算に利用するため単位などを示す文字を除いた形で表現される。

識別子はシステムが利用する記述単位の識別子と同じ形となる。 実装はシステム毎に異なってよいが、一続きの文字列として表現できなければならない。

日付、期間、時期

日付は W3C-DTF で表現されるグレゴリオ暦による日付である。 ただし W3C-DTF では紀元前の年については言及されていないので、その元となった ISO8601 にならい、 紀元前の年は負数にして1を加えたものとする。すなわち紀元前1年は 0 ,紀元前2年は -1 …となる。

期間は始まりと終わりを示す2つの日付を組み合わせたものである。 2つのうち一方がない場合、未定とみなされる。

時期は、表示文字列と期間の組合せである。時期に含まれる期間は主に検索に利用されるもので、 確実な日付によって区切られている必要はなく、推定されたものでよいが、少なくとも2つの年によって 表現された期間でなければならない。また可能な限り限定的であることが望ましい。 例えば表示文字列が「平安時代 8世紀」であれば期間は「794/800」とする、など。 表示文字列における表現と期間との対応関係は館ごとに決めておく。

時期 表示文字列 時期・時代を表現する文字列。
例) 鎌倉~室町時代 14世紀,江戸時代,明治5年頃,1811年,ca.1512~1520
期間 開始日付と終了日付からなる。
例) 2000-08-10/2000-10-21,1800-1850,-6000/-4000
日付 W3C-DTF で表現可能な日付文字列。
例) 2005-01-25,1980-08,1811,-30

行為者、個人、グループ

行為者は個人またはグループにわけられる。

詳細要素の表示文字列は、イベントごとに行為者の情報を表示する文字列が異なる場合などに用いる。 これには行為者の役割や伝承を含んでよい。また複数の名前のうち特定の名前が 当該イベントに対して適当である場合には、該当する名前を表示文字列として用いる。 所蔵者表示などに用いてもよい(貸出元の表示文字列を「個人蔵」とする、など)。 同一の行為者は名前が複数あっても識別子によって同定される。

- 簡易例: 高橋由一,九州国立博物館

- 詳細要素:

要素名出現回数定義とコメント
表示文字列 行為者を表示するための文字列。
例) 叡尊発願, 長谷川信春筆, 伝雪舟筆, 個人蔵
識別子 必須 個人またはグループに館ごとに付与された識別子。
名前 必須、反復可 名前を表す文字列。複数の名前がある場合は主たる名前を決めておく。
時期 個人の場合は生没年を表す時期。存命中は終了日付を省く。 生没年が不明の場合、表示文字列では不明であることを表現し、 推定される存命期間を与えておく。グループの場合はその存在した時期。 時期
地域 反復可 密接な関わりのある地域。 地域
連絡先 反復可 対象と連絡をとる必要がある場合、その連絡先を示す。
メンバー (グループのみ)反復可 グループに含まれるメンバーへの参照。 個人の識別子
注記 その他の注記。

文書

文書には出版された図書や雑誌、組織内で保存される文書などが含まれる。 本モデルでは細かい構造化はせず、簡単な書誌的記述のみとしてあるため、 組織や分野によって詳細要素を拡張する必要があるかもしれない。

- 詳細要素:

要素名出現回数定義とコメント
参照記号 文書を識別する記号。図書番号、文書番号など。
書誌的記述 必須 文書を表現する簡単な書誌的記述。
注記 対象文書に関する注記。

地域、遺跡

地理的空間を参照する情報。地名、旧地名のいずれかは必須。 緯度および経度は代表点(中心付近)を示す。

詳細要素:

要素名出現回数定義とコメント
地名 必須* 広い範囲から狭い範囲へ、可能な限り特定的に記述する。 日本国内の地名の場合は国名を省略してよい。
旧地名 必須* 歴史的な地名、使用されなくなった地名である場合、旧地名としてこの要素を使用する。
緯度 世界測地系における緯度。
経度 世界測地系における経度。
遺跡名 遺跡のみ 遺跡の名称。
参考文献 遺跡の発掘調査報告書などへの参照。 文書

A. クレジットと謝辞

本文書は、東京国立博物館 博物館情報処理に関する調査研究プロジェクトチームによって作成された。

金子啓明
望月幹夫
原田一敏
谷豊信
岩佐光晴
田良島哲
村田良二

また本文書の作成にあたっては、下記の方々から協力を得た。記して感謝する。(会合出席順)

安達文夫, 国立歴史民俗博物館
水谷長志, 東京国立近代美術館
宮崎幹子, 奈良国立博物館
石田武久
加茂竜一, 凸版印刷
斎藤伸雄, 凸版印刷
白鳥裕, 大日本印刷
手嶋毅, DNPアーカイブ・コム
原瀬裕孝, DNPアーカイブ・コム
山田篤, 京都高度技術研究所
曽根徹也, 大日本印刷
水嶋英治, 常磐大学
秋元良仁, 凸版印刷
藤沢仁子, 総合研究大学院大学
山田太造, 国立情報学研究所
小町祐史, パナソニック・コミュニケーションズ
東條隆, 富士通
遠藤訓生, 富士通
相原健郎, 国立情報学研究所

B. 著作権等に関する注記

本文書の著作権は、独立行政法人国立博物館(以下「国立博物館」という)に帰属する。

本文書は、以下の条件に従って、特別の手続きを必要とせずに複写・頒布することができる。

本文書の改訂は国立博物館(担当:東京国立博物館)の責任で行う。

東京国立博物館は、本文書の改善に資するため、引き続き広く関係者から意見を聴取する措置を講じる。

C. 改訂履歴

2005年11月11日版からの改訂