晴川院養信による模写事業

このページでは「東京国立博物館所蔵 木挽町狩野家関連 寺社宝物模本データベース」収録の資料のうち、狩野晴川院養信の主導のもと特定の機会に制作された模本をまとめて紹介します。

西国模写 (天保十一年)

十念寺縁起
養信は天保十一年に弟子・三村晴山、中山鍮次、糺晴岱、狩野藤太らを西国へ派遣し、京都や奈良周辺で模本制作をさせました。彼らは多数の模本を制作し、江戸の師匠のもとに送りました。模本に記された日付からは彼らの足取りを大まかにたどることが出来ます。

法隆寺出開帳 (天保十三年)

法隆寺什物図
法隆寺は天保十三年に江戸の両国・回向院にて宝物の御開帳を執り行いました。これに際し養信は、御用の絵画制作などで参照するためとして模写を願い出で、弟子と共に百件以上の宝物の模本を制作しました。養信の優れた模写技術が御覧いただけます。