木挽町狩野家関連模本類について
東京国立博物館では、木挽町(こびきちょう)狩野家十代目当主・勝川院雅信(しょうせんいんただのぶ)をはじめ、明治時代以来、数度に渡り木挽町狩野家関連の模本類を受け入れてきたため、現在では非常に大きなコレクションを形成しています。木挽町狩野家は江戸幕府の御用を担った奥絵師の家柄で、江戸時代後期には、その当主は奥絵師の筆頭として多数の絵師を統括する立場にありました。従って、木挽町狩野家の制作活動を知ることは、江戸時代後期の狩野派全体の活動を理解し、さらには同時期の絵画史を把握することにも役立つと考えられます。
寺社宝物模本データベースについて
本データベースでは、東京国立博物館の所蔵する絵画分野(A)および歴史資料分野(P)に属する木挽町狩野家関連模本類のうち、その模本が制作された当時に寺社が所蔵していた宝物を模写したもの(本データベースでは寺社宝物模本と呼称します)を収録しています。好古趣味が隆盛した十八世紀後期から十九世紀にかけて、寺社宝物は古文化財への関心の高まりから注目されましたが、木挽町狩野家九代目当主・晴川院養信(せいせんいんおさのぶ1796〜1846)もこれに深く興味を持ちました。「模写事業一覧」のページでは、養信の主導により子孫代々の家宝となすため念入りに制作された寺社宝物模本をご覧いただけます。模写活動に参加した弟子たちには、今では名前も知られていない人物が少なくありませんが、本データベースではそうした絵師一人一人の活動を明らかにすることを目的に、「模本制作者一覧」のページを設けています。あわせて御覧ください。誤記などがあれば訂正いたしますのでご連絡ください。
また、本データベースは幅広い調査研究に活用されるよう公開するものですが、ご利用の際には歴史資料としての性格に十分ご留意されるようお願いいたします。本データベースを利用して生じたいかなる結果についても、当館は責任を負うものではありません。
【2013年3月時点】本データベースは科学研究費補助金(若手研究B)「狩野晴川院養信による寺社宝物模本の基礎的研究」(平成23年〜24年度)により、安藤香織(研究代表者)、石坂あゆみ(調査・研究、ウェブページ作成)、高橋郁子(撮影)が作成したものです。また、科学研究費補助金(研究活動スタート支援)「狩野晴川院養信筆「法隆寺什物図」の研究」(平成21年〜22年度、代表者:安藤香織)における福原紗綾香、中垣千尋、木下昌規(以上、調査・翻刻)、宮崎絵理佳(撮影)の成果も反映しています。
【2026年10月】データベースの運用システムを移行しました。